墨田区議会定例会
墨田区議会定例会9月議会が、9月9日から9月30日までの日程で開かれました。9日には、山下ひろみ区議が代表質問にたち、「新型コロナウイルス感染症対策」「区民の営業と暮らしを守る施策」「墨田区基本計画の改定と区政運営」などについて、山本区長と加藤教育長の見解を質しました。
「新型コロナの感染爆発と医療崩壊は、菅政権による人災だ」菅政権のコロナ対策を問う
山下 新型コロナ「第5波」は、デルタ株の影響で、これまでにない爆発的な感染拡大になっている。これは自然災害ではなく、やるべきことを怠ってきた政治の責任であり、「菅政権による人災ではないか。」の声が広がっている。
わが党は、政府のコロナ対策には、①科学を軽視した対応②国民に必要な説明をしない。③コロナ対応にまで、自己責任の持ち込み。3つの致命的な欠陥があると考える。
「第5波」の現状と、菅政権のコロナ対策についての認識を問う。
区長 菅総理は着実に、対策に取り組まれていると認識している。
新型コロナの感染伝播の鎖を絶つために、大規模な検査を
山下 無症状の感染者をいち早く見つけ、隔離・保護すること。「いつでも、どこでも、無料で」PCR検査などが受けられるようにすべきだ。保育園、幼稚園、学校での集中的な行政的検査も行うべき。
区長 早期に陽性者を発見する戦略的サーベイランス体制を整えている。保育園等では、感染対策ガイドライン等を徹底させ、感染者が出た場合、幅広くPCR検査を行う。
デルタ株のもとでの学校の感染対策の強化を
山下 教職員と子どもたちに週2回、公費負担で迅速な検査を行うべき。
教育長 定期的な抗原検査ではないが、宿泊学習や体調をとらえ、抗原検査キットを活用する。
くらしと営業を守る対策の抜本的強化を
山下 持続化給付金や特別定額給付金第2弾を実施し、事業者が営業を継続できるよう固定費の助成、「家賃等支援金」、「中小企業応援金」を創設すべき。生活困窮者に対し、様々な支援策を講じること。ひとり親家庭等に対する食料支援の実施、食料支援に取り組む団体等への支援を拡充すべき。
区長 事業者には、区独自の給付金事業の実施は考えていない。生活困窮者に対し、国の制度で対応していく。ひとり親家庭などに対しては、フードバンクの案内、フードドライブで集まった食品の支援団体への提供を行う。
コロナ危機を教訓に、ケアに手厚い区政の転換を
山下 命と健康を守るケアに手厚い区政へ転換を図るべき。合わせて、向島保健センターまで廃止しようとしている行財政改革と公共施設マネジメントを抜本的に見直すべき。
区長 指定管理者の導入など民間活力の活用を図りながら、区民サービスの向上に努めるとともに、医療、介護、保育など各事業者についても、国や都の制度を活用しながら、様々な支援策により処遇改善に努めてきた。
SDGsの中心は、「貧困の克服」と「持続可能な社会」の実現
山下 貧困対策については、修学援助の拡大や生活保護の捕捉率など、格差拡大と貧困の連鎖の防止を柱に据えること。持続可能な社会では、2030年までの温室効果ガス排出の削減目標を50%から60%に設定し、省エネルギーと再生可能なエネルギーの組み合わせを実行すること。この2つを区の基本計画に重視する必要がある。
区長 国や都の制度を活用し、格差の拡大や貧困の連鎖の防止に取り組んでいく。省エネルギーと再生可能エネルギーについては、区民目線での実践可能な取り組みを率先して、推進していく。
<すみだ区議団ニュース 第515号より>