墨田区議会定例会9月議会が、9月11日から9月29日までの日程で開かれました。9月11日には、山下ひろみ区議が代表質問に立ち、教育費の負担軽減や物価高騰対策と生活困窮者対策、困難な問題を抱える女性への支援の基本計画の策定について、山本区政の姿勢を質しました。
山下ひろみ区議が代表質問
学校給食費の完全無償化と給食費の公会計化、教育費の負担軽減を
今定例会議会で、10月から公立学校の給食費の徴収免除を実施するための経費と私立学校等に通う児童、生徒の給食費等の負担軽減に代わる支援を行う経費が補正予算案に計上されました。山下区議は、今回の区の取り組みを無償化への一歩と位置付け、国に対して無償化の実現を強く求めること、学校現場の事務の軽減を図るために給食費の公会計化を要求。さらに、他
の学校教育費にかかる保護者負担の軽減、就学援助制度の所得制限緩和を求めました。
山本区長は、学校給食費について、「引き続き、区長会を通じて学校給食法の改正や国の財源による無償化などについては、要望していく。給食費の公会計化については、国の動向を踏まえながら、改めて導入の有無を含め検討していく」と答弁。教育費の負担軽減については、「教材の見直し等により、保護者負担を軽減している。就学援助制度については、他区の動向も注視しながら必要な措置を検討していく」などと答えました。
物価高騰対策と生活困窮者対策を
山下区議は、他区の実施例も示し、住民税非課税世帯への給付金の対象を拡大、追加支給することはじめ、くらしと営業の直接支援を積極的に行うべきと区長に迫りました。
区長は「給付金の対象拡大は考えていない。独自の現金給付型施策は、国や広域行政が担う都が実施すべき」として、背を向ける姿勢を示しました。
生活困窮者に対するエアコン設置の補助を行うべき
生活困窮でエアコンがない部屋に住んでいる、故障等により使用が出来ない、電気料金が心配でエアコンを付けない人も少なくないと言われています。他区では、住民税非課税世帯等でエアコンの設置補助を実施しています。山下区議は、本区でも設置費用の補助を行うこと、併せて、エアコン等の電気代の補助を求めました。
区長は、「事例等の助成状況や効果、財源も含め調査をしたい。電気料金は、特定の個人に対する長期的な公費支出となるため、区独自の支援策を行う考えはない」などと答えました。
困難な問題を抱える女性への支援の基本計画を早急に策定すべき
女性支援法が2024年4月4日から施行されます。生活困窮や性暴力、性犯罪被害や家庭関係破綻など女性をめぐる問題は、複雑化、多様化、複合化し、新たな女性支援の強化が喫緊の課題となっています。国も支援体制の構築を進めるには、各地方公共団体において、基本計画を定めることが重要だとしています。山下区議は、本区も計画の策定を早急に行うべきと主張。
区長は、国や都の動向を踏まえ、区としての課題を整理し、必要性を判断していく」と答えました。