墨田区に集まった寄付は、区民のくらしのために ふるさと納税による収入を、北斎美術館の特定財源とすることはやめよ

 墨田区は、ふるさと納税による寄付を、北斎美術館の管理運営等のために使われる北斎基金に多く積み立て、北斎美術館のための特定財源のような扱いをしています。その北斎基金の残高は、本年5月31日時点で36億2786万2千円にまで膨れ上がっています。本来、ふるさと納税による収入は、様々なことに活用できる一般財源として扱われるべきものであり、区民のくらしや営業のために使われるべきです。

 しかし、墨田区は各寄付募集サイトに、基金への積立等の使い道を記載することによって、ふるさと納税による収入を名実ともに北斎美術館の特定財源にしようとしています。その寄付募集サイトでは、通常の料金で3万円程度する東京スカイツリーディナーペア利用券など、高価なものが人気となっていて、「北斎美術館のために使ってほしい」と思って寄付をする人より、お得な「返礼品」目的で寄付をする人のほうが多いと考えられます。

 深刻な物価高騰が長期化する中で、寄付の多くを北斎美術館のために使っていいのか。また、区民の税金が高額な「返礼品」のために多く使われていいのか、厳しく問われています。

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