新保健センターの建設に伴う向島保健センターの廃止はやめよ 日本共産党 はらつとむ区議が代表質問

目次

墨田区議会9月議会

代表質問を行う、はら区議
(9月10日、区議会本会議場)

 墨田区議会9月議会が、9月10日から30日までの日程で開かれました。

 10日には、はらつとむ区議が日本共産党の代表質問に立ち、①新保健センター等の建設問題、②大学誘致に伴う問題、③ひきこもり対策、④羽田空港新飛行ルートの運用開始問題などについて、山本亨区長の見解を質しました。 また、今議会から、従来の一括質問・一括答弁方式に加えて、分割質問・分割答弁方式が選択できるようになり、はら区議は4回に分けて、代表質問を行いました。

北部地域に保健所を残すべき

 区は、向島保健センターと本所保健センターを統廃合して、横川5丁目の機動隊跡地(都から17億円で購入済)に新保健センターの建設を進めています。この施設は、将来の児童相談所の開設を想定した子育て支援センター、教育センターなどとの複合施設とされ、建設費は約45億円を見込んでいます。

 はら区議は、①残りの都有地の購入費や整備費の見込み、財源はどうするのか。②保健センターは地域の医療・保健の核をなすものであり、統廃合せずに向島地域に残すべきだと迫りました。

 区長は、①現在想定している経費に収まるよう、コスト管理に努める。②集団で行う育児学級や講演会などは北部地域の会場を借りて行い、育児支援や保健サービスの提供に努めていく、と答えました。

「大学のために29億円も」中小企業センター改修費は問題だ

 区は、旧中小企業センターに千葉大学を誘致し、その改築費に29億円もかけようとしています。はら区議は、①設計変更を行い、コストの削減を図るとともに、その経費にふさわしい賃貸料を徴収すべき。②おむらい駅の大学に近い通り側にも改札口を設ける、バリアフリー化を図る地元要望について、東武鉄道との協議はどうなっているのか、と質しました。

 区長は、①改修費は、工事単価等を踏まえても適正であると考える。賃貸料は、地域への貢献度合いや他自治体の事例等も含め、総合的に検討する。②おむらい駅のバリアフリー化は、物理的な問題もあり難しい状況。改札口の増設は具体化していないが、引き続き東武と協議していく。

ひきこもり支援の強化を

 はら区議は、「秋田県藤吉(ふじよし)町では、40代以上も対象にし、社会福祉協議会が訪問。対象者をひきこもりとして扱うのではなく、支援メニューの情報提供に努め、家から出たいと思った時の居場所を作り、成果をあげている。このような取り組みも参考にすべき」と提案しました。

 区長は、「12月から開始する『若者の居場所づくり支援事業』では、先進事例も参考に、本人に合った形での社会参加を可能とするため、実績のあるNPOに運営を委託して取り組む」と答弁しました。

騒音・落下物など重大な影響
羽田都心上空ルートの撤回を求めよ

 はら区議は、「国土交通省は、都心上空を低飛行する新たなルートを決定し、来年3月29日より運行を開始するとしている。新ルートは、騒音、落下物、大気汚染、資産価値の低下、墜落事故が起きた場合の甚大な被害など、区民の生活や安全に重大な影響を与える。国も都も、地元自治体や住民の理解が前提条件だとしてきた。今回の運用開始決定は撤回するよう求めるべきだ」と質しました。

 区長は、「羽田空港の機能強化は必要なことと認識しているので、撤回を求める考えはない」と背を向けました。

<すみだ区議団ニュース 第502号より>

よかったらシェアしてね!
目次